ハワイ伝承の智慧「ロミロミ」は、ハワイを象徴する文化と遺産です。ロミロミの歴史・特徴・効果・アロハスピリット。

ロミロミとは

Lomilomi、Romi Romi、 Rumi Rumi…太古ハワイでは、色々な呼び方がされていた「ロミロミ」。現在ではLoilomi（ロミロミ）が一般的のようです。ロミロミの発祥は、太平洋に浮かぶ美しい島々、ハワイ諸島。“Lomilomi”とはハワイ語で「揉む、こねる、押す、分解する」という意味で、古代ハワイにおいては治療目的で行われてきた伝統的なハワイ式のマッサージです。実は様々な流儀が存在するロミロミですが、最もポピュラーなのが、皮膚表面に近い表層部はもちろんのこと深層部の筋肉に到達する手法によりリンパ液をはじめとする組織液の流れを活発にし、各器官の機能を改善する方法です。

ロミロミの歴史

古代ハワイの社会においては、ロミロミは、天賦の才をもった専門家として尊敬されるカフナ（師匠）から家系内で口承されてきた技術でした。後継者には、家系のなかから適性をもった者のみが選ばれ、長年の観察だけの修行の後にその知恵を継ぐことを許されていました。

1800年代には、ロミロミは、ハワイ語やフラダンスなどのハワイ伝統文化とともに存続の危機を迎えました。外国からもたらされた宗教や価値観、生活習慣の違いから、ロミロミは「異端」とされ、禁止されたのです。その結果、伝統的なロミロミのヒーリング技術とその真髄を知るハワイ人はさらに少なくなりました。
近年になると、ハワイ土着の伝統文化に対する関心が高まり、ロミロミへも興味が注がれるようになりました。後継者の家系の者でない一般の人々や外国人へも門戸が開かれ、ロミロミのイメージは新しく生まれ変わりました。現代では、古代ハワイ人がヒーリング技術として伝え、かつて部外者には秘密にされていたロミロミは、新しい世代に受け継がれ、人を癒し、活力を与え、世界中の人々を魅了しているのです。

ロミロミの特徴

マッサージオイルを使用しない手法もありますが、私たちlomialoha（ロミアロハ）のロミロミはオイルを使用し、全身の筋肉を揉み解していきます。手、腕、肘をリズミカルに動かす姿はまるでフラダンスを踊っているようだと表現されます。
マッサージオイルを使用することで、セラピストが施す一つ一つの動きになめらかな「流れ」が加わり、リラックス効果が期待できます。身体で感じる感覚的な心地よさに加え、うっ血、水分の停滞やリンパの流れをより速やかに改善します。また、オイルを使用することで、人の手でしか判別できない細かな滞り、コリ、はりを見つけ、丁寧に流していきます。
マッサージオイルの使用は、肌への摩擦や刺激を緩和し、一点への集中的な加圧を回避しながらも刺激を奥深い筋肉組織に到達させられるため揉み返しが避けられます。当然ながら、保湿効果、栄養補給はもちろん、そのオイル自体が持つ様々な効果が期待できます。
オイルマッサージと言うと、一般的なエステサロンで施される、ソフトタッチのマッサージを連想されがちですが、私たちのロミロミは、ソフトな圧から力強く筋肉の奥深いところまで達するような力強い圧まで、クライアントのニーズに合わせて身体の各部位で調整することができます。